2008-01-01から1年間の記事一覧

存在の表象への降格への「抵抗」

そこにあるものがないものとして扱われる。意識の下においてはつまり無視される。そうし得ないとき、そのものが邪魔な存在ならば、意図的に排除される。どうして邪魔になるのか。“多数派”が共同主観的に所有する意味世界の、整合性を保つためである。澱みな…

こんにゃくとマヨネーズ

蒟蒻の消費エネルギーが破格の低水準であることは以前に触れた。今日、つい今しがた近場のスーパーへ買い物に行ってきたのだが、今度は蒟蒻と真逆の事実に心底驚いた。特売のマヨネーズを手に取り、おもむろにパッケージ裏の成分表示に目をやると、そこには…

江川・ピーマン・北の湖

大麻吸引の陽性反応が出た件の大相撲力士たちは、その後に実施された精密検査でも同様の反応を示した。露鵬と白露山である。数日前にこれに関したエントリーを書いた時点ではまだ簡易検査の段階であったが、今回行われた精密検査でも陽性ということは、ああ…

未来からのファシズム

「早く自分の本当にやりたいことを見つけて、それにむかって邁進してください」われながらよくもこうのうのうと、心にも無いことが言えるものだ。今度、大学で行われる就職懇談会とやらの講師を務める運びとなった。いま、その原稿を考えている。原稿を考え…

芸能人の整形に関する一考察

人間誰しも1つや2つ、あるいはもっとたくさん、疑問というものを持っている。そしてその対象は多岐に亘る。政治や社会、スポーツや文化、あるいは生き方…etcそんな中でいまぼくが抱えている1つのクエスチョンが、芸能人の整形に関するものだ。かといって…

公表の方法は適切だったのか〜大相撲力士薬物検査を巡って〜

大相撲の外国人力士が大麻所持で逮捕されたのは記憶に新しいが、先ごろ日本相撲協会が抜き打ちで行った薬物検査において、新たに2名の外国人力士から陽性の薬物反応(大麻)が認められた。両名とも大麻吸引や所持を全面的に否定している。一方の力士が日本相撲…

いまや鴻毛よりも軽い宰相の地位とは、いかにあるべきか

大学の友人が本を借りたいというので、部屋に呼んだ。というかむしろあちらが押しかけてきた。彼が本を漁っていると、「これかっけー」と言うので「本がかっこいいって何だ?」と思いつつ問うてみると、ある文庫の帯を指差していた。そこには「いまや鴻毛よ…

夏休み最後の日

サマー・バレンタイン (幻冬舎文庫)作者: 唯川恵出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 1998/08/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る本日は夏休み最後の日です。なんか「合衆国最後の日」みたいですが、そんなに暗澹たる気持ちを惹起させるほどのも…

大量殺戮の話

午睡から目を覚まして、しばらくベッドの上でぼんやりしていた。少し寝すぎてしまったか、これでまた夜に眠れなくなるなあ、などと思いつつ部屋の白い壁を眺めていると、1匹の羽蟻が目に入った。ふーっと息を吹きかけて追い払う。蟻をつぶすと蟻酸のせいで…

秋の足音

昨日の夜はセミの羽の音が聞こえてこなかった。豪雨でみんな散ってしまったんだろうか。代わりに聞こえてくるは、秋の虫の涼しい声。「そういえばセミの鳴き声が聞こえてこなくなった…」とは思う間も無く季節は移り変わっていくものだが、どうしたんだろう。…

「ダイエット」考

性格が素直だからなんでしょうか、ぼくはとても太りやすい体質です。実家に帰省していたら、○kgも体重が増えてしまいました。ことダイエットに関しては一家言持つ自分ですが、今回は手っ取り早く減量したくて、少しその方法を考えてみました。夕飯を求めて近…

「新聞」考 

ラジオが生活の場に姿を現したとき、新聞はいずれ無くなると言われた。テレビがお茶の間を席巻し始めたころ、新聞の衰退は時間の問題と噂された。そして現代。インターネットの登場が新聞にとって未だかつて無い脅威となっているらしい。魚屋は魚を売る。八…

わたしの読書について…

そんなことをいったい誰が知りたいのか疑問だが、まあかまわない。1冊も本を読まないという(これこそまさに“ヘタレた”)大学生が跋扈する昨今だが、その中で自分は比較的たくさん本を読む方だと思う。実際に読む量を超えて積読が多いのだが、それにしても最近…

ブラックジョーク【日本教職員組合編】

いくら左旋回したとは言え、脊髄反射的な平和主義はあまり好かない。刺激と反応の間にワンクッション置けるかどうか。これが人間とそのほかの生き物とを分ける分水嶺なんだと思う。感情がすぐ行動に結びつくようでは、それはあまり人間的とは言えないんじゃ…

夏の終わり

栃木県民の夏は、今年も早々に終わりを告げた。夏の全国高校野球。栃木県代表の白鴎足利高校。正直に言おう、勝利を期待していたと。しかし、試合開始わずか10分足らずで予期せぬ3ランを浴びる。外そうと高めに投げたボールが、返って打ちごろだったようだ。…

死の話

目に留まったときはコガネムシか何かだと思ったが、それにしては身体が茶色い。近づいてよくよく見てみれば、セミの幼虫であった。抜け殻ではなく、もぞもぞと動いている。生きているものを見るのは、おそらくはじめてだと思う。いつもは木に張り付いた抜け…

福田改造内閣をどう見るか〜小泉の残光〜

福田改造内閣が2日、正式に発足した。安倍内閣の居ぬきであったこれまでの内閣から、自前と呼んでも差し支えない大幅な改造となった。現在の日本政治を見るにつけ、常に思うことがある。小泉元首相の遺産が持つ影響力の大きさだ。広く経済政策を論じる場合…

苦味

昨晩のこと。夜が明ける前に起きてしまった。どうやら喉が渇いているようだ。冷蔵庫を開けてみる。牛乳が目に入った。手に取ってそれを飲もうとする。口に入る直前、牛乳の賞味期限が1週間ほど過ぎていることを思い出した。だけど大丈夫。そう確信して口を…

夏は高校野球の季節

高校野球は春よりもやはり夏だと思う。麦藁帽子でしか照りつける陽射しを防ぎようのない観客席で、ブラスバンドの熱い演奏に乗りながらひたむきにプレーする球児を声がかれるまで応援する。この雰囲気がたまらない。そして、チア。見落としがちだが大切なポ…

なぜあの人が、あの子が、のなぜ

また少年による犯罪があった。今度はバスジャック。過去にも似た事件は起っている。取り立てて特殊と言うほどのものではない。逮捕された少年は、親に叱られたその腹いせで犯行に及んだという。呆れる動機ではある。学校での彼は学級委員長を率先して務める…

漫画家に会ったという話

大学の構内で、漫画家を名乗る男に声を掛けられたのは、6月の初旬ごろだったと思う。年のころは40代。黒縁のオーバルメガネをかけた小太りで、頭頂部の髪は薄く、年相応に見えた。アロハシャツに半ズボン、首からデジタルカメラをかけ、小道具や漫画の原…

甲信紀行 番外編

前の日にほとんど眠らないまま長野へ行ったから、案の定、車内で断続的に睡眠をとってしまった。口をぱっかりとあけたバカ面を周囲に晒していたことだろう。帰りの車内、寝ていたのでどこからだったのかは定かじゃないが、2人掛けのシートが向かい合ったボ…

甲信紀行

衝動的と言っていい。長野へ行った。出発の前の日、就活で知り合った人と北千住で4時間近く話をし、その後すぐに大学の先輩と飲み、日付が変わったころ、高校時代の友人の家へ行き、泊まった。宿を借りたはいいが部屋が熱すぎて、30分程度しか眠れず、早…

上原隆さんというコラムニストがいらっしゃいます

久々の大当たりだ。とはいっても宝くじや競馬ではなくて、それは本。上原隆さんというコラムニストの手になるエッセイ集。ぼくはこの上原さんを一体いかなるきっかけと巡りあわせで知りえたのか、まったく思い出せない。ウェブ上であったことだけは間違いな…

この教師は正直か?

四川大地震は多くの子どもたちの命を奪い去った。運よく難を逃れたとしても、自分の帰る家を失い、また共に暮らす家族を亡くし、心に癒しがたい傷を負った子どもは数え切れない。しかしこの教師に担任されていた生徒たちは、どのような感慨を抱くのだろうか…

大分県のあれ

ここまで来ればもはやクライマックスだ。大分県で繰り広げられていた、教員採用試験を巡る汚職事件。己が息子や娘を合格させるため、自らの職権を利用して便宜を図り、口利きを依頼し、収賄に手を染める。それらの見返りとして、点数の低い人間の試験成績が…

北海道洞爺湖サミットについて

自国で開催するだけあって、NHKニュースも普段より多くの時間を割いてサミットの特集をしている。ニュース7は45分間、サミット関連の話題だった。しかしNHKはいったい何人の記者をサミット取材に投入しているんだろうか。まあそんなことはいい。続々と会場入…

どじょうの福田内閣

グラビアアイドルのMEGUMIさんが結婚されるそうです。はーん。で?お相手はDragon Ashの隆谷さんという方です。ふーん。それで?しかもできちゃった結婚だそうですよ。ほーん。だからそれがどうしたのさ?要するにぼくにとってはどうでもいいことなんです。 …

もっとお上品に!

ついカーっとなって、心にも無いことを口走ってしまうことくらい、誰にでも一度ならずある。かといって、口から出す前にはワンクッションを置き、言い方を考えるだけの余裕は欲しい。そもそもはたして言うべきなのかどうか、ここにも思いをいたしたい。そう…

鹿沼事件と国民の日記

ハエが2,3匹たかってきそうなクサい台詞だけど「新聞は国民の日記である」と誰かが言った。ちなみにぼくじゃありません。なぜそうなのかと言えば、それは「読み返せる」からだと思う。テレビなら録画をしなければいけないから、日記にはならない。そも、…