赤勝て白勝てほにゃららら。

今日は朝からぐずったお天気だったが、雨音の他に人の声もやたらと耳についた。

それも大勢の、しかも歓声のような。時折「わあー!」と時の声でも上げるかのように響き渡り、正直なところうるさい。

声の主はどうやら子どもらしく、それゆえに音が高いので余計に耳心地が悪い。今日は雨も断続的に降っていたが、その歓声も鳴っては止みの繰り返しだったので、いったい何が起こっているのかとかえって気になってきた。

耳に神経を集中して聞いてみると、何かを応援している声にも思えてくる。あ! とひらめいて地図で家の近くの小学校を調べ、そのWebサイトにアクセスしてみると、案の定、今日は運動会の当日だった。

聞こえてくる歓声とともに運動会の様子を想像していたら、なんだかいてもたってもいられなくなってしまい、結局運動会の会場まで足を運んでしまった。

会場に着くと、校庭のトラックを取り囲むように児童の椅子(教室で使っているやつを運び出すんだよね)が並べ置かれ、その外側にカメラやハンディカムを持参した父兄が陣取る。ああ、いつか見た光景。

みんな一見楽しそうだけど、中には運動会がいやでいやでたまらない子もいるんだろうね。仮病を使う小賢しさと変に理解のある親の2本柱が揃えば参加しなくて済むんだけど、大体は両方欠けているか片方が不足しているので、しぶしぶ参加するんだなあ。

ぼくは運動会を楽しみにしていたほうだったけど。

それはともかく、児童たちは降りしきる雨の中、赤と白に分かれて頑張っていた。ぼくが行ったときにはもう、紅白対抗リレーが始まるクライマックスもいいところで、そのまま最後の整理運動と閉会式まで見てきた。

ついでに美人の女性教諭を物色した。

それは冗談として、雨脚が強まってもその分むしろはしゃぎながら、きびきびと整理運動にいそしみ校長先生の話にも耳を傾けていた児童たちの無邪気さと元気に、自分がはるか昔に失ったものを感じとってぼくは動揺した。

大会の結果はというと、白組が1132点、赤組が1077点で白組の勝利。校長先生の話によると、白組の優勝は実に平成10年度大会以来になるらしい。ちなみに今年度は、PTAの心遣いで負けた組にも「準優勝杯」が贈られた。


「1年1組○○○○君基準、体操の隊形に、ひらけ!」など、何かいろいろと思い出せて、楽しい時間だった。