民主党は国民を愚弄するな!

きょうテレビで、参院予算委員会の質疑の様子を編集したVTRを見た。

ああ、どうしようもないな、これ。とほほー。そう思った。

麻生首相は漢字があまり読めない。これは今や国民周知の事実だ。ただし未曾有=みぞうゆうなんてのは語呂もいいから、ぼくはけっこう気に入っている。

それはともかく、政治家は何より結果を求められる職業だから、総理が漢字を読めないということであれこれ言われるのはいささか酷である。漢字どうこうはささいなことだ。

おそらく多くの国民はそんなこと分かっていると思うのだ。「もう、総理ったら、お茶目ね」とそんな具合だろう。このところ不手際続きだったから、かえってそういうどうしようもない所が目立ってしまうという側面もある。

とほほーなのは、麻生首相ではない。民主党の石井一参院議員が質疑の中で、50型プラズマテレビのディスプレイくらいはありそうな白いフリップを総理に向けて掲げた。

そこにはなにやら熟語が10個程度羅列してある。ああ、時の総理の面前で漢字テストをやるのか、と。案の定、その通りだった。

国権の最高機関は、いつの間にか人が漢字が読めないことを嘲笑する下賎な場に成り果てたか。もはやテレビ局のスタジオだ。

というか、そんなん予算質疑の場でやることじゃないだろ!
恥を知れ!

まったく、とほほー、である。こうしてこぶしを振り上げて怒るのも嫌になるくらいの、そんな体たらくである。

しかしここで誰も声を上げなければ彼らは増長するだけだから、大きな声でこう叫びたい。

国民を馬鹿にするな! と。


もう1つ。給付金である。

民主党は給付金を批判する際、税金を使って国民を買収するな、とよく言う。誰かが、これはまるで撒き餌だと表現していた。

自分では、うまいこと言ったなーしめしめ、とか思っているんだろうが、これは国民に無礼な言い方なのだ。

つまり、民主党のこういった批判の裏には「給付金を配ったら国民は買収されたことになり、選挙で自民党へ投票してしまう」という前提があるわけだ。でなければ、彼らの非難は意味がない。

たかだか1万2000円で買収されるような、そんなさもしい有権者などこの国にいるのか。しかしどうやら、民主党の議員の目には、そういう白痴化した国民がたくさん映っているらしい。

付け加えるなら、上で白痴だの何だのと言っておいてあれだが、別に給付金をくれたからという理由で自民党に票を入れたって、別にいいと思う。

暮らしぶりが切実な、糊口を凌いで生活しているような人なら、1万2000円だってうれしいだろう。

たしか子供は2万円もらえるのであったか。小学校6年生の児童なら、それで修学旅行に行けるかもしれないし、給食費も払えるし、こどもにとってはかけがえのないおもちゃだって買って貰えるかもしれない。

投票する際に何を基準として考えるかは有権者によって異なるから、それはべつだん非難されることではない。

給付金でほんとうに暮らしが救われた、そういう人がいれば、自民党公明党に票を入れるというのもアリだろう。

あれ、なんだか給付金がとてもいいものに思えてきたぞ。いかんいかん。


もし公明党自民党の議員が給付金で票を買えるなどと思っているのなら、それはもう思考が末期症状だ。というか公明党なんかはたぶん思ってるんだろうなー。

それ以前に、給付金の目的がはっきりしないからなんとも言えない、という所はある。

景気対策なら、ほんとうはお金持ちにたくさん配らないといけない。貧乏人に配ったところで貯金されてしまうから。金があり余っているセレブなら、給付金に手持ちのお金を加えて大奮発!(10万円を国からもらい、そこに自分の貯金を10万円加えて、大型プラズマテレビを買う、とかね)ってこともあるだろう。

他方で生活支援なら、左団扇で暮らす人間たちに配る必要はない。低所得層にどーんと配れば、それだけ彼らの生活は下支えされる。


でも国民全員に薄く広く配るときたもんだ。そのせいで給付金の目的はきわめて曖昧になった。もう選挙買収以外の理由が思い浮かばないんですが、これはぼくの想像力が不足しているんでしょうか。


最後は公明党批判になってしまったが、民主党には上のような論点でこの給付金を批判してもらいたい。


漢字教室とか選挙買収とか、もうこりごりよ。