即席めん最後の砦、崩壊
近所のスーパーでいつものように買い物をしていたときのこと。
店内を目で物色しながら、即席めんの棚を通りかかる。
トップバリュの商品が目に入る。お気に入りだから、陳列されている場所はすぐにわかる。
しかし何か違和感がある。
どうやらパッケージのデザインが一新されたらしい。いや、それだけか。
ちがう、それだけじゃない。
並み居る有名即席めんが次々と値上げされていく中、ほぼ唯一と言っていい。トップバリュの麺だけは、100円台の値を頑なに守り続けた。
値札の百の位には「1」の数字。消費者には救いであった。堂々とすらしていた。孤高の輝きを銀河の彼方にまでも燦々と放っていた。
小麦価格の世界的な高騰。トップバリュもついに、とうとう、値上げに踏み切ったようだ。
178円が228円へ。50円の上昇。
それでもまだ安いことには変わりない。むしろ今までよく耐えてくれた。どうやってこらえたんだ。
物価の上昇が想像以上に深刻であることを、身に沁みて感じた瞬間であった。
ちなみに、同商品は3パック購入した。まだ、食べていない。