「NHK」考

最近になってときおり考えることがある。NHKでバラエティやドラマを企画・制作・放送する意味を。

公共放送というからには「公共の利益」とやらに資する番組を制作して欲しい。

しかしNHKのいわゆるエンターテインメント系のそれというのは、民放でも間違いなく遜色のないものを作ることができる。

いや肝心なのはクオリティの話ではない。

NHKが作る「べき」なのか否か、という点がより大切だ。

結論から言えば、作るべきではないと私は思っている。

あえて厳しい言い方をしよう。公共放送という地位に胡坐をかいて、自分たちがただ作りたいものをただ作っているだけではないのか。表現を変えれば、単なる自己満足の世界に沈潜してしまっているのではないか。

番組の背後にある「思想」が見えてこないのだ。

「楽しければいい」はNHKには通用しない。

“安くない”受信料を徴収してあんなものを垂れ流すのなら、そういったプログラムには企業スポンサーを入れて制作すればいい。

税金と同義の受信料を使ってまで作るべき内容を持っているとはとても考えられない。


今一度、「公共」の意味をしかと問い直してみるべきではないだろうか。


NHKにしかできないこと。そこにこそ力を入れて欲しい。