あの人のまわりが、また騒がしい

通常国会はあっけなく閉幕し、政治は洞爺湖サミットへ向けて本格的に動き出した。

野党の問責決議案は電光石火のごとき素早さで忘却され、福田内閣は超低空安定飛行に入ったようにも見える。

風は凪。お通夜風情な永田町を騒がせてやろうと、彼らは世話を焼いてくれたのだろうか。しかしお節介である。

朝日新聞の夕刊コラム素粒子が、鳩山邦夫法相を死神と風刺した。なんでも、死刑執行の数がとにかく多いから、という。

法律上の責務を果たしたら「死神」と呼ばわれる。これは気の毒至極。

死神などという禍々しい称号は、むしろ死刑囚たちにこそ相応しいのではないか。

寸鉄人を刺す、が素粒子のモットーらしいけれど、どうやら刺し所を誤ったとお見受けする。意図的なんだろうけど。

800万部も発刊する日本を代表する高級紙が、この程度の野卑なコラムしか紡げないとは。


まあ、気持ちは分かるんだけどね。