「栃木」県を「とちぎ」県へ…

なんでも、栃木県をとちぎ県へと名称変更する案が、ある県議会議員から提示されたという。

「日本一影の薄い県」とされる栃木県。その知名度の低さが、この提案の背景にはある。

ところで。日本のみなさんに知られていないということが、一体何か不都合を生じせしめているのかな。

県としての知名度が低くても、その中に著名なスポットがあれば済むことじゃないかな。

さいわい栃木には、日光や那須、塩原、足利、宇都宮、あるいは益子など、比較的名の知れた場所がいくつもある。

県としての知名度が多少なりとも向上したところで、果たして得るものがあるのかな。

「へっへっへ、群馬よりは有名だぜ」と雀の涙ほどの愛郷心が少しだけくすぐられて終わるのがオチじゃなかろうか。


元栃木県民として、ひらがな県名案に一言申し上げる(心は今でも栃木県民だが)。

「お願いです、止めてください(字面はかわいいけど)」

影が日本一薄いって、考えようによってはすごいことじゃないか。

それにそもそも「知名度」などという浮世の儚い物差しで栃木の何が分かるというのさ。

けっきょく、みんな違ってみんないいのだと思う(ファスト風土化とかの話は無しの方向で…)。ことふるさとに関して言えば。

知ってる人は知っている、その人の良さ、住み心地。ぼくは大好き、栃木県。